2023年2月9日プロボクシングB級ライセンス試験合格
デビュー戦はいつ?
2023年4月帝拳ジムからスーパーバンタム級でデビュー予定
キックボクシングからボクシング転向理由
ご本人のコメント「プロの格闘家の道に進ませてくれたキックボクシングには愛着もあり、感謝の念が強いです。しかし、まだ22歳。無敗のチャンピオンとして挑まれる立場のキックボクシングは一旦ここで卒業し、自分がゼロからの挑戦者になれるボクシングの道を次のフィールドとして選びました。」
また、YouTubeによると「違う景色じゃないけど、この年齢で挑戦できるというのは楽しい。やるべきことは一つ。強くなることだけ。ボクサーとしてっていうか那須川すげーって思わせたい。」と語られていました。
格闘家になるまでの略歴
極真空手選手時代
お父様弘幸さん(TEPPENジム経営)が礼儀をしっかり身につけさせたいからと5歳の天心少年を道場に通わせました。最初は嫌がって道場から逃げ出すこともあったようです。幼稚園の時、初めて出場した大会で負けてしまいました。そこから父の自宅特訓が始まり(スパルタだったとか)次の県大会では、オール一本勝ちで優勝したそうです。空手が面白くなってきた頃、県以上の大会になると南原健太君という強いライバルが天心少年の前に立ちはだかり、大きな壁となっていました。
彼に勝つためにはどうしたらいいか?ステップを駆使して「当てさせずに、当てる」という練習をしました。これが今の那須川天心流 試合スタイルのきっかけとなりました。
2008年10月小4の時出場した全国大会で、再延長の末体重差10Kg以上軽い者が勝者となり優勝。 (この時、南原君151cm,53Kg、天心君134cm,30Kgでした。)
*南原健太さんは、2018年12月オープントーナメント全日本・体重別空手道選手権大会・軽重量級(90Kg以下)にも優勝されているキックボクサーです。
キックボクシング転向
全国大会優勝後の2009年小5の時。極真空手”ジュニア世界大会”に出場し、見事優勝。この頃天心少年は「空手はやりきったかな」と思っていました。テレビを見ていて憧れていたキックボクシングを次の目標として転向。
学業との両立
千葉県松戸市出身の那須川さんは松戸南高校・定時制に通い、午前中授業受け、午後はトレーニングや試合に出場していました。定時制なので4年通わないといけないので、両立が大変だったと思います。オタクの生徒が多くアニメの話とかについていけなかったけど仕事の関係で声優の方と会ったとSNSにあげるや、今まで話したことも無い生徒から話しかけられたりしたとか。そんなこんなで大変な高校生活も終え無事卒業されました。
ボクシングプロテストとは
ポロボクサーになる為には日本プロコミッション(JBC)が行うプロテストに受かる必要があります。
受験条件
①満16歳~満34歳までの男女。
申し込み時に満34歳であれば受験可能。
②コミッションドクターによる健康診断に合格すること。B型肝炎検査、頭部CT検査行われるが 30歳以上の者はCTに代わり、頭部MRI 検査を行う。また女子は、テスト日から30日前以内の妊娠反応検査を含む。
③日本プロボクシング協会(JPBC)加盟のボクシングジムに受験者が在籍していること
テスト内容
テストは、筆記試験と実技試験があります。
筆記試験
10問の筆記試験があります。
例:1⃣あなたの尊敬するボクサーはだれですか?2⃣KO負けしたら何か月試合に出られないか? 3⃣グローブは何級まで8オンスで、何級から10オンスか?4⃣試合当日の食事は試合何時間前にとれば適当か?5⃣4回戦の試合用トランクスは基本青コーナー何色か?6⃣何色用意すればいよいか?7⃣赤コーナーは何色と何色か?8⃣ダウンした場合どこに待機すればよいか?9⃣パンチの種類を答えよ⑩人間の急所を答えよ など 簡単な問題が出るそうです。
*合格点まで行かなくても筆記後に事務所に呼ばれて書き直しさせられるので筆記試験で落ちる人はいないそうです。
実技試験
受検者同士の2ラウンドのスパーリング形式でおこなわれます。勝ち負けというより基礎のジャブ、ワンツー、ディフェンス、スタミナがあるかどうか等を見られます。あくまで基礎的な能力が審査されるので積極的に手を出して動き続けることが大事です。
*那須川天心選手の場合:筆記試験、シャドウボクシング、スパーリングの実技試験がありました。スパーリング相手は3月20日日本バンタム級王座に挑戦予定の日本同級1位の南出仁(27歳セレス)選手でした。
A・B・C級ライセンスとは
C級ライセンス:4回戦(4ラウンド制)4勝(引き分け=0.5勝で換算)すると→B級ライセンスへ切り替えられる
B級ライセンス:6回戦(6ラウンド制)2勝すると、引き分けは(=0.5勝で換算)→A級ライセンスに切り替えられる。
A級ライセンス:8回戦(8ラウンド制)以上で試合を行う。8回戦で1勝すると→10回戦(10ラウンド制)・「女子は10回戦が最長」や、12回戦(12ラウンド制)の試合に出場でき、10回戦以上になれば、日本ランキングの対象となる。
プロを目指す選手は基本的にC級テストを受験することになります。但し、不戦勝を除いて5勝以上の実績があれば審査の上C級テスト免除される場合があります。また、アマチュアで多大な実績があり全国ランキング10位以内相当の実績を有する者はB級ライセンステスト受験が可能。
*那須川天心さんは分野は違えどプロキックボクサーとしての優勝という実績があるのでB級受験だったのだろうと思います。
ファイトマネーの相場
世界チャンピオン | 1000万円~ |
日本タイトルマッチ | 50~数万円 |
A級ボクサー試合 | 15~40万円 |
B級ボクサー試合 | 10~30万円 |
C級ボクサー試合 | 6~10万円 |
*ボクシングジムの資金力やチケットの売れ行きなどによっては相場よりも安い場合もあります。チャンピオンの場合は、防衛回数や、テレビなどLIVE放送の有無によって異なる。ファイトマネー×試合数が主な年収。
余談ですが、1回防衛したくらいでは大したことないが2回防衛したあたりから経済がかなり良くなるという元チャンピオンの話を聞いたことがあります。
ボクシング界の反響
キックボクシングの場合ラウンド数が短いうちに勝敗が決着することが多い為、転向後のボクシングでは、ラウンドの戦い方が違うだろう。徐々に慣れていくことだ。など好意的な意見が多かった。
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