最近の報道によるとシャインマスカットの花が咲かないという現象が多数の県で報告されている。
シャインマスカット開花異常
開花異常見られる都道府県
ブドウ栽培で有名な山梨県をはじめ、長野県、山形県、岡山県、茨城県、栃木県、新潟県、愛知県、兵庫県、広島県、香川県、愛媛県、福岡県、佐賀県、大分県15県で開花の異常報告がありました。
通常開花と開花異常
通常開花とは
ブドウの花は花弁がなく、めしべとおしべを覆うキャップ状の”花冠”が外れた状態を開花といいます。
開花異常とは
露地栽培の場合開花時期は5~6月だが、異常が発生した木では、開花時期を迎えても花冠が外れず茶色に変色しているということだった。
重症になると花が落ちてしまうそうです。
異常報告時期
未開花の報告は2017年から始まったということです。
2023年2月には”未開花症”と命名されました。
シャインマスカット栽培方法
品種
シャインマスカットは、アメリカ系の黒っぽい酸味の強い栽培しやすいブドウと、欧州系の甘みがあり皮と果肉がはがれやすく食べやすいブドウをかけ合わせたハイブリット品種です。
苗の選び方
専門家の話として、自根苗(じこんなえ・挿し木)よりも接ぎ木の苗のほうがよくて、後々収穫していくのに実の収穫率がかなり違うそうです。
培養土
鉢植えの場合:長めの鉢を準備する。
野菜用の土 1:1/3 赤玉土+元肥料少々を入れ混ぜた土を使うといいようです。
休眠時期(12月~2月)にやや縦長めの鉢の半分くらいに培養土を入れ、その上に泥を落とし根を広げた苗をおく。その上からさらに培養土を入れます。接ぎ木部分は地上に出しておく。そして最後に支柱(120~150cm)を立てひもなどでしばり固定します。地上部は30cm以上ある場合は30cmくらいに切る。
鉢のまま育てて収穫したい場合は、大きめのまるい輪がついた支柱(朝顔育てる時使うようのもの)でもよいので立てて置く。
収穫できるまでの年数
3年くらいすると収穫できます。ブドウは雨を嫌うので軒下などで日光もよく当たるような場所に置くのが良いそうです。2年間くらいは実ができたとしても収穫せずのけたほうが後々、収穫率がよくなるということです。(果実はだいたいそうらしい)
育て方・剪定
最初の1年くらいは切らずにのばし放題にしておく。2~3本主流の枝を残します。わきから出ている枝はひと節残してそのより先の部分を切っていく。そうすると主流の枝のところから新芽が出てきて、そこに実がなっていきます。
原因の考察
・ブドウの木に負荷をかけすぎたために起こる生理現象なのではないか?
・発売当初に実はウイルスが入っていました。ということで一時期経過してから再度発売になっている品種な為
そういうことが関係しているのではないか?
・病気・害虫によるものではないらしい。
・個別の品種に特有の障害は、品種登録前の栽培試験では見つからなかった。
・こういう異常はシャインマスカット以外に広範囲で発生した例がない。
・同じ地域で毎年起きる園もあれば、その年だけだったという園もあるため動きがつかめない。
まとめ
ぶどうの開花時期が一週間と短いため、研究機関の現地調査がむつかしいことも課題にあげられ、異常の発生傾向が要としてつかめていないのが現状だそうです。
2023年度のシャインマスカットの収穫量は意外と多くて価格は下がっています。
農研機構や農業試験場などは、原因究明のための研究をされています。今後の報告に注目していきたいですね。
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