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レッドサラマンダー見学

引用:sankeir・レッドサラマンダー
目次

レッドサラマンダーとは

スウェーデン陸軍の為にヘグルンド社が開発した(スウェーデン語でBandVagn206=Bv.206)軍用車両ブロンコATTCがあります。

シンガポール軍需企業STエンジニアリングがこのブロンコATTCを民間用に作り替えたのがExtremV(=レッドサラマンダー)です。

日本では、国内販売代理店として消防車両大手のモリタから購入し、全国の災害時に被害を受けた地域からの要請を受け消防署が派遣することになっている防災車両となっています。

*STエンジニアリング:航空宇宙、電子機器、土地開発、海上分野の計画・サービスなど行う総合工学企業。

仕様・スペック

乗車定員10名全長8m90cm
駆動方式連結ゴム製クローラー
方式
全幅2m30cm
燃料タンク460L全高2m70cm
排気量7,200cc車両総重量1,350kg
最大馬力300BHP前部車両500kg
変速機オートマティック
トランスミッション
後部ユニット2,500kg
作動油温-35度で使用可能垂直壁のりこえ0.6m
最高速度50Km/h溝こえ2m
連続走行距離500Km
(50Km/h走行時)
最小回転半径8m
登坂可能傾斜約27度(50%)前車両4人乗り
登坂能力約17度(30%)
サイドスロープ走行
後方車両6人乗り

*スペック:工業製品の性能の意味で使われることが多い

現存数

現在2台あります。

導入のきっかけ

総務省消防庁が2013年東日本大震災をきっかけに、全国で洪水や地震・津波被害を受けた地域への救済の為に配備しようということで消防庁が約1億円を投じ配備されました。

引用:matome-akachan・愛知県
引用:daarumabooks

最初に配備された愛知県岡崎市は、日本のほぼ中央に位置し高速道路のインターチェンジに近く、東・西日本両方に出動しやすい。また震災時に津波被害を受けにくいことから愛知県岡崎市にサラマンダー導入が選ばれました。

2台目は大阪市消防局に導入。2021年9月配備され、2022年4月1日から愛称募集で決まったレッドヒッポ(赤いカバ)が運行されています。

レッドサラマンダー見学

どこで出来る?

岡崎市と大阪府

岡崎市の消防署へ連絡すると見学可能です。個人でも見学できますが、団体の場合申請書を出すことになっているようです。

申請書

申請者名:庁舎見学(社会科学習、職場体験学習)申込書

内容:○○○

提出時期:庁舎見学を行う7日前までに申し込む

受付窓口:岡崎市の各消防所

受付時間:8:30~17:15

記載要領:申込される方は、庁舎見学など行う代表者の住所、氏名、TELを記入して押印し提出します。

問い合わせ先:代表して3か所記載します。

中消防署本署:TEL0564-21-5151

東消防署本署:TEL0564-53-0119

西消防署本署:TEL0564-34-0119

レッドサラマンダーの問題点

大きい河川や波のある海では航行しにくい

理由:水に浮いて航行する力はありますがゆっくりとしか進めず浮力の余裕があまりない為。

西日本豪雨で堤防が決壊した岡山県倉敷市真備町(2018年)では使われませんでした。水の中で航行するのは出来ても人命救助など船外活動する余裕がなく、実際に人を救ったのはゴムボート、渡河(とか)ボートだったようです。

渡河(とか)ボート:河川などにおいて人員などを対岸に渡らせるための簡易なFRP製ボート(繊維強化プラスチック製のボート)。手漕ぎ又は船外機で進む。

船外機:取り外し可能な(エンジンとかじ・燃料タンク)の一体型の装置。

小回りが利かない

関節連結型である為に履帯式(りたいしき)でありながら、信地旋回(しんちせんかい)や超信地旋回(ちょうしんちせんかい)といった、その場での回転旋回ができず、小回りがきかない。

最小回転半径8m、大型バスやトラック並なので狭い山間部や街中での使用は向かない。

履帯式(りたいしき):装軌車両で金属板を帯状に連結し車輪を履かせた走行装置(キャタピラー)

信地旋回(しんちせんかい):ブルドーザーや戦車などキャタピラーを装着した車両が、左右の片方だけを停止させつつ、もう片方を回転させて行う旋回(くるくる回る)のこと。

超信地旋回(ちょうしんちせんかい):車両動輪の内左右どちらか半分を前進方向に、片方を後退方向に回転させる機能のこと。

現在の役割

引用:exite・小美町(おいまち)水害救助

2013年3月導入から3年間出動実績がなかったことから、宝の持ち腐れ感があり2016年秋冬時期に総務省・愛知県・岡崎市で他の利用方法を話し合われました。

新たな活用方法として試験的に6月1日~10月31日までの5か月間に、愛知県内での大雨洪水警報が発令された際の任務が追加されたということです。

実際に2023年6月5日に東海TVの報道によると岡崎市小美町(おいまち)乙川沿いで立ち往生している軽トラックから70代の男性がレッドサラマンダーによって救助されました。

まとめ

他国では軍用車両として、日本ではいざという時に軍用として使う目的があったのか?現在はあまり利用価値がない様子です。しかし、地震列島の日本では未来に予測される危機に大いに活躍するのではないかとも思えますね(*^^)v

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