ジェイメイ茶房お勧めのドラマ今回は”コ・ソンビ二花院の秘密”、NHKも目を付け放送している面白いドラマです。
他局では”コ・ソンビ熱愛史”という題名で放送されています。
あらすじ
葬式の夜
王様の命令で町は封鎖され主がなくなった両班(やんばん)の家では葬式が行われていた。そこに訪ねてくる者はいなかったが、唯一やってきたのは追ってから逃れ、血まみれの服で犬小屋に逃げ込んでいたイ・ソルだった。役人が犬小屋の中を探るが犬が顔を出しうまくその場をしのぐ。娘ダノと親が死んだ者同士泣き明かす。
一晩ダノの部屋に泊り身を隠したイ・ソルは翌朝、唯一持っている高価な輪図(ユンド:今でいう方位磁石)本体の方をお礼として渡す。ユン・ダノが名前を聞くと。「今度会ったら教える。」と言い残し去って行く。
二花院(イファオン)
13年後、ユン・ダノは自宅を科挙を受験する者たちを泊める宿屋”二花院”とゆう名前にして生活していた。そこには女の幽霊が出ると評判が立っていた為、宿泊する者がほとんどいなかった。アルバイト先の食堂で、田舎からでてきた受験生のカン・サンの荷物を宿の客として招き入れようとダノが持ち去った。
その受験生 カン・サン
結婚を迫るオン生員から守ってくれた シヨル
両班(やんばん)の妾の子 ユハ
何年も科挙に落ち続けずっといるおじさん受験者 ユクホ
そして昔からの使用人の女 ナジュ
そして長年離れに隠れ住む 姉の7人は同居することになった。
借金取りと廃世孫探し
ある日、富営閣(プヨンカク)を通して亡き父親が残した借金を回収するゴロツキがやってきた。生前父親が”後学(後進の学者)を助けるため”にチャン・テファ判官から馬蹄銀100両を借りていた。チャン・テファ判官の息子とダノの姉が婚姻すれば帳消しになるという借金だったが、その息子は王命により廃世孫(イ・ソル)を殺そうとして”番人”と呼ばれる代々王族を守る剣客(けんきゃく)に切られ亡くなる。
その後、「婚約したなら(息子が死んだとしても)うち暮らすべきだろう」という姑チャン・テファ判官から逃れ、姉ホンジュは死んだということにして二花院の離れで幽霊のように暮らしていた。
借金の取り立てが来ている最中、そこへイ・ソルを探す為、亡くなった王に仕えていた尚膳(サンソン)のイ・ソギルを連れたチャン・テファ判官ら数名の役人がやってきた。
逃げている廃世孫イ・ソルの面通し(めんとおし)をさせる為だった。大人になった彼の顔を唯一知っている元尚膳(もとサンソン)イ・ソギル。町中の宿屋を当たり最後に来たのが二花院だった。目の前に廃世孫がいるのをわかっていたが、チャン・テファ判官「よく見なさい、ここが最後だ。」イ・ソギル「ここにはおりません。」と答えるのだった。8年前、廃世孫イ・ソルをソギル自身のあばら家におびき出し”6人の武士”が彼を切り殺そうとするのを金をもらって見ていたしたたかな男だった。
息子の死にざまや自分も切られ顔にも大きな傷が残っていたチャンテファ。恨しみからイ・ソルを探すというより”番人”探しを人生最大の目的にしていた。
世継ぎのいない王様
兄を殺して王位を奪ったイ・チャン王には世継ぎの心配があった。良く当たるという占い師を訪ねた。「子どもがもうすぐ生まれるな。息子を授からない運命だ。それよりあなたの身体に危険が迫っている。今探している者を探すでない。あなたを葬り去るであろう。」と言われた。その占い師は盲目だったが、王命で同行した側近に切り殺された。
殺された兄王に仕えていた女官だったパク貴人は、大妃殿(テビ様)に王子が誕生したと顔を見せにやってきたが面会拒否されていた。おまけに帰り道、夫のチャン王からは「そんなに不安か?世子(せじゃ)が冊封されぬかと、あの偽物が。」パク貴人「何のお話を?」チャン王「私に似たとこが全くないというのに」と何もかもお見通しだという話をされます。怖っ!
*冊封(さっぽう):例)大国を親分、小国を子分とすると親分に貢物(みつぎもの)を持って挨拶しにやってくる関係。このドラマでは子分にされるのでないか?という心配の意味で描かれています。
借金返済交渉
亡き父の借金返済交渉の為、妹ユン・ダノは姉ホンジュの姑になるはずだったチャンテファ判官と交渉。廃世孫イ・ソルの情報を提供、特に番人を捕まえたら借金帳消しにできるということになった。
宮中を追われ地味に過ごしていた元尚膳(サンソン)イ・ソギル。イ・ソルの顔を唯一知ることから金回りがよくなり妓楼(ぎろう)にも顔を出せる身分になっていた。カン・サンから家の前でぶつかりざまに手紙を渡された。「南山(ナムサン)コルの廃屋に来い」となっていた。
出かけていくとカン・サンが、座っているイ・ソギルに「ユン・ダノに近づくな、漢陽を去れ」と警告。そして、「向こう側につくかこちら側につくか決めろ」と目の前に金の包みをおとす。
チャン・テファの手下の役人が数名張り込んでいた。逃げるカン・サン。役人の放つ矢が右腕に当たる。大量の血を流しながら木に登り追っ手をまいた。二花院近くまで帰ってきたが、ユン・ダノと話していて倒れてしまう。
シヨルの異常に優れた傷の手当ですっかり回復した彼は、竹林にある隠れ家でユン・ダノに「危険だから手を引け」と言う。隠れている姉のこともあり二花院を渡せないことを告げるダノ。
彼が去った後に、何か焼いていた燃えカスを掘り起こすユン・ダノ。カン・サンの腕に刺さっていた矢じりを見つけ布に包み取っておいた。カン・サンを”番人”と思い込むダノ。身内のようなカン・サンを陥れることはできない。これで借金が無くなるはずだったのにと口惜しいが、証拠の矢じりを橋の上から川に捨てた。
借金返済のための廃世孫イ・ソルの情報提供はやめて、二花院を借金のかたにチョン・テファ判官に差し出すことにした。
二花院の明け渡し
科挙の受験生ら4人は残すことを条件にユン・ダノ、ホンジュ姉妹そして使用人ナジュは二花院を出て山寺へ身を寄せることになった。
だが、間もなくそこへ役人たちが押し寄せてきた。頭の回るチョンテハ判官は、ユン・ダノが玉塵を知っているのだろうと目星を付けやってきたのだった。
そこへ黒装束の番人が助けにやってくるがそれはカン・サンが変装していたのだった。傷が完全に治っていないうえ、剣術にたけた役人たちに窮地(きゅうち)に追い込まれたカン・サン。だが本物の番人が助けにやってきたのだった。
カン・サン、ユハ、シヨルの正体
カン・サン
役人になる試験に合格したカン・サンが二花院へ帰って来た。禁書の左隅に犬小屋の前で男の子と女の子が出会うパラパラ漫画を見つけ”これはあの時の・・。”気が付いたユン・ダノは「今二人しかいないから」とカン・サンに話しかける。
カン・サン「今度会ったらその時教えると言ったな。俺が誰なのかを。十数年前犬小屋に隠れていた子供は俺だ。俺がイ・ソルだ。」と衝撃の告白をする。
ユハ
富営閣(プヨンカク)の行首(へんす=オーナー)は先の世子(せじゃ)の子供を産んでいた。一族皆殺しになった世子の兄・錦零大君(クムリョテグン)の奴婢として赤ん坊を預けていた。謀反の直前に世子は一度だけ会いに行き、我が子をチョン・ユン大艦(テガン)に預け先を変えていて難を逃れた。
この子はチョン・ユン大艦の妾が産んだ子のユハ(本名:イ・ギョム)として兄弟から嫌われながら成長していく。ただユン大艦の妻は事実を知っていたようで、死ぬ間際ユハの存在が我が家に悪いことが降りかかるんじゃないかといつも心配していたと言って亡くなった。後に不本意だったが異母兄のイ・ソルの名前で木人会(イ・チャン王に反対する勢力)のトップになる。
シヨル
カン・サンを調べていた宮殿の軍官が河原に彼を呼び出す。そして「お前がイ・ソルだな。」と話しかけると、カン・サンは「名前を聞いたものは皆死ぬぞ」と警告した。ソルに切りかかろうとする軍官。そこへ番人が現れ数分で皆殺されてしまった。世孫イ・ソルから番人へ「顔を見せよ。」「命令だ。」と言われ笠とマスクを外す。
顔を見た瞬間非常に驚くカン・サン。番人うつろな目で「主君に拝謁(はいえつ)します。」カン・サン「キム・シヨルお前が番人だったのか。」番人「いつも一緒にいたのに気付かなかったとは・・・。それよりお逃げ下さい。」
チャンテファの番人探し
二花院の姉妹を拘束したチャンテファ判官。カン・サンの隠れ家まで来いと(カン・サン、ユハ、シヨル)3人を名指しで呼び出す。
シヨルは好きになった離れの幽霊こと姉ユン・ホンジュの婚約者を殺してしまったことがわかり、彼女からも拒絶され番人を辞めて清国へ自分探しの旅に出る。船着き場で焚火しながら朝まで清国行きの船を待っていた。
見方がユン姉妹や、カン・サン、ユハが捕まっていることを伝えにやってきたが、行かないと言った。そう言ってもやはり主君を助けにやってきたのだった。
追い詰められてユハがイ・ソルだと偽証した尚膳(サンソン)。ユハが間違えられ連行されていこうとしたその時、実母の行首(ヘンス)が我が子をかばい背中を切られ死んでいく。
ユハは「私が残れば追ってはこない。」と皆を逃がす。ユン姉妹とカン・サンは、見方、番人に守られながら逃げる。一連の流れを見ていたチャンテファは、番人は絶対主君を見捨てないと言いカン・サンがイ・ソルだと確信する。
クライマックス
捕まったユハや左相ら木人会のメンバーらはきっつい拷問をうける。
そして開催された宴の目玉として”八つ裂きの刑”にされるユハが両手両足を四方に引っ張られだしたところで反撃を開始するカン・サンたち。
勝ち目がないと悟ったチャン王は、イ・ソルの突きつけた剣に自らを貫き自殺した。
宿命のチャン・テガンと番人シヨルの対決では、負けると知りつつもそうせざるを得なかったと告げチャン・テガンは死んでいく。
番人はイ・チャン王にも存在していたのが驚きだった。それはシヨルの師匠だった。「師匠と戦いたくない」と言ったが、それが宿命だということで戦って師匠も番人の役目を終える。
チャンの政権が倒れ、カン・サンの弟ユハに政権を譲る提案を大妃殿(テビ様:カン・サンたちの祖母)が受け入れ、ユハ(イ・ギョム)が王座に就いた。
数年いなくなっていたシヨルが帰還していた。待っていた姉ホンジュと皆に祝福してもらい結婚する。二花院は姉が継続することになったようだ。カン・サンはユン・ダノと都を離れ生活する為、旅立って行くところで終わる。めでたしめでたし(*^_^*)
見どころ
毎回ロケが多いこと、人間同士の駆け引きや物語の展開は面白い。
特に最終回の宮廷内の戦いが見ものです。
感想
王座への執着心からの謀反や、婚約して夫が死んだらその家で暮らすなど、昔の習慣に違和感満載。現代に生きていて良かった。最後に王座を手に入れたユハことイ・ギョムも父が世子(せじゃ)なので王様になったとて問題ないっちゃないよね。ハッピーエンドなのも良かったです。はい!(^^)!
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