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”泣いてみろ乞うてもいい”あらすじ・見どころ

引用:hantame

2023年韓国で話題になった”たて読み漫画”です。原作はバスティン・問題な王子様などで有名なsolcheさん。VAN JIさんの絵画のように美しい作画に魅せられて読み始めました。風景が素晴らしくて、公爵様がカッコイイ♡

現在日本では未発売小説ですがライン漫画で途中まで見ることができます。

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目次

あらすじ

出会い

幼くして公爵になったマティアス・フォン・ヘルハルトは17歳に成長し夏に家に帰ってきました。自分の所有地の中で暮らす庭師と同居するレイラ11歳と初めて遭遇します。

将来の嫁入り先にという思惑から毎年格下のブラント伯爵家がクロディーヌを連れて遊びに来ていました。

このクロディーヌが退屈していて歳の近そうなレイラと遊びたいと彼女を指名します。入浴させ、おさがりの服をメイドさんから着せてもらいました。いざ遊びとなるとみなしごだったレイラはピアノも弾けないし、歌も知らない、サイコロゲームもやり方がわからない。

「かわいそうにあなたって本当に何も知らない子なのね。期待して待っていたのに何よこれ。犬にまさるものもないじゃない。」というとどこかに行ってしまいます。傷つくレイラ。

クロディーヌが戻ってくるかもしれないと思い夕方まで待っていたレイラでしたが帰ることにしました。クロディーヌからお駄賃の金貨をメイドさんを介して頂きましたが、こけてしまい金貨がコロコロ転がっていきます。

するとマティアス様が靴で踏んで止めてくれました。レイラは靴をのけたマティアス様の真下にしゃがんで金貨を拾いました。この時みじめさを感じます、そして急いで家に帰って行きました。

公爵の領地に主治医エトマンが息子のカイルを連れてきていました。カイルはレイラと同い年。「木陰で休んでいろ」と言われた為、庭師のおじさん(かなり遠縁の独身庭師ビル)の仕事が終わるまでいたところカイルがやってきて知り合いになります。

ときめき

同い年だった彼は話しやすく気の合う友人同士になっていきます。17歳の二人は高校の同級生でもありカイルは将来レイラと結婚したいと思って”好きだ”と告白するチャンスをうかがっていました。

久々家に帰って来たマティアス様は森の中を歩きたいと言って車を降ります。そこへ学校帰りのレイラが自転車で通りかかり自転車ごとこけてしまい本やペンなどが散乱してしまいます。本を拾い揚げペンを拾うおうとするとマティアス様が靴で踏んでいます。

「レイラ・ルウェリン」と名前を呼びます。返事をしなかったレイラに「呼んでいるだろう」と返事を要求します。再び名前を呼びレイラが返事をすると満足し会話をするわけでもなく美しく成長した彼女を見つめます。

丁重にお礼を言い、公爵様を追い越して先に行くわけにもいかず後をついて歩く形になっていました。領主様が職員の子供にあいさつ代わりに話しかけることだ思いますが、好みの女子にちょっかいを出したくなった男子ってとこでしょうか。

マティアスと婚約するクロディーヌは美しく成長したレイラに対してマティアスがどんな反応をするか気になって3人でお茶しないかと誘います。ほどよく関心があり、それ以上でも無いことに安心します。レイラは友達と約束があるからと丁重にお断りを言いその場を去ります。

カイルとサンドイッチを食べながらベンチで笑っているレイラを帰りの車の中からマティアスが見ています。

さっきは出された飲み物に手も付けず気まずそうに座っていてすぐに帰って行った。今は楽しそうにしている。軽い嫉妬をしています。

後日、乗馬の途中で庭師の家に立ち寄るマティアス・フォン・ヘルハルト公爵。カイルがレイラと仲良く話をしていた。おじさんは留守だというと「バラを運ぶくらいならレイラ嬢にも頼めるかな?」「庭園のバラをお持ちすればよろしいですか?」「適当に摘んで離れに」

この”離れ”というのは、大きな川沿いにボートハウスがありこれを改築して住居にした公爵様専用住宅なわけでそこに気になる女子レイラを個人的に呼び出したという話です。公爵が来たときにレイラを力で持っていかれるんじゃないかとカイルは不安に駆られます。

レイラが摘んできたバラをもう一度摘み直して来いと言いました。レイラは夏の暑い最中おじさんが買ってくれた帽子をかぶったままもう一度バラを持ってきます。ねぎらいの意味を持ってサンドイッチを食べてお帰りみたいにマティアス様が言うんですが、お腹がすいてないのに我慢して食べているレイラ。

淑女はこういう時帽子は脱ぐものだと帽子をとりあげるマティアス様。レイラはおじさんがくれた大切な帽子を返してもらおうと手を伸ばしますが身長の高いマティアス様はレイラの手が届かないようにさらに上へ持ち上げます。

サンドイッチを食べて帰るそれだけのことだとマティアス様が言うけれど、レイラは「嫌です」とひたすら帽子に手を伸ばす。準備されていたサンドイッチがむげに床に落ちているのを見て軽い仕返しのつもりで帽子を川に放るマティアス様。

この森中に生えている野イチゴ摘んで収穫したお金でやっと購入したメガネ。それを桟橋に置いて川に入り帽子を取ろうとするレイラ。深みにはまり沈み始めた。すぐにマティアス様が助け上げます。

お礼を2回言わせるんですね。この地点でレイラとかかわりを持ちたがることがわかります。彼女が忘れたメガネを離れの机の引き出しにしまいます。後日探しまわるレイラ。

マティアス様の恋

マティアスが”隠したかもしれないし、そうじゃないかも”みたいに言い、彼女が離れに訪ねてくるよう罠を仕掛けます。わずかな時間を作り毎日玄関のかぎを開けてレイラが来やすいようにしていました。マティアス様がパーティーに行っている隙にメガネを探そうと、窓から忍び込むレイラだったがすでにソファーで寝そべって彼は待っていました。

メガネの必要性を語るレイラにやさしくメガネをかけ髪を触り、唇をつかみ自分のこの気持ちの正体を確信し「もう行け」と彼女を返します。

羽を切って遠くまで飛べないようにしたカナリアをレイラと重ね合わせるように飼いならそうとするマティアス様。

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クロデイーヌと婚約する前にパーティーが開かれます。彼女自身、母親が公爵様の周囲にいる若い女に注意するよう促されていましたが、気にはとめているもののそれ程危険には思っていませんでした。

自分の家と懇意な家門の方々を公爵様に紹介する為招待しました。そこで念のため幼いころからの知り合いの身寄りのない庭師の居候レイラも招待しておきました。彼女を皆の前で辱める為でした。

公爵様にとってレイラはアルビスの森にいるべき存在になっていました。そして彼はクロディーヌのレイラに対するちょっかいを見逃しませんでした。レイラを可哀そうな孤児として辱めることのできる者は自分以外には許しませんでした。

パーティーに行くためのドレスや靴は、レイラの成長の相談相手の知人の女性に頼んだビルおじさんでした。しかしその品々は公爵様がことごとく執事に集めさせ捨てさせました。そして高級なドレスや靴とすり替えて庭師ビルの家に運ばせました。特に目を引いたのはレイラの瞳と同じグリーン色。最高級エメラルドのネックレスでした。

はじめは迷惑をかけまいとして、拒んでいたレイラでしたがビルおじさんの強い勧めで着替えることにしました。迎えに来たカイルのエスコートでパーティーにやってきました。

(レイラがすべて私の与えたものに身を包みやってきた。)そう思いながらマティアス様は二階のベランダから二人の姿、特にレイラを見ていました。

クロディーヌは友人達にレイラを辱める為に、素性を皆に話しながら彼女を紹介します。その反面彼女の慎ましい普段の生活事情を知っている為、身に着けている素敵なドレスや特に高価な宝石を医者の息子カイルが買えるはずはない。マティアス様が買い与えたものだと薄々わかっていました。

マティアス様はライバルのカイルを見ながら、このままいけば身分違いで周囲がレイラとの結婚を許さないばかりか、いずれ彼に捨てられるだろ。そして私の森に取り残されるだろうと思考を巡らせていました。カイルはレイラが挨拶がすんだから帰るというので一緒に帰ろうとしますが、母親から未来の花嫁家族とテーブルで話すことを強要されます。

レイラが静かなテラスでずっとカイルを待っていると、クロディーヌとマティアス様が二人でいるところを目撃します。マティアス様はクロディーヌのキスの求めに応じて唇を近づけました。以前メガネを失くしたレイラがマティアス様の離れに探す為侵入してきた時つかんだレイラの唇を思い出していました。クロディーヌとキスをしながらマティアス様は、右目でレイラだけを見つめていました。

レイラは、慌てて走り去りました。クロディーヌはマティアス様との関係をレイラに見せつけることが出来てちょっと安心しました。

履きなれない靴を脱いで来ないカイルをずっと待ってうたた寝しているレイラ。ひざまずいて目の前にマティアス様がいました。彼女の脱いだ靴を後ろ手に隠して立ち上がりました。

「靴を返してほしかったら泣いてみろ。乞うてもいい。」といつもの意地悪を仕掛けるのでした。レイラは叔父さんが買ってくれた靴を返してほしくて、悲しんで泣いたのでマティアス様は靴を返してやりました。

遅いカイルの様子をうかがうようにレイラは屋敷をのぞきました。カイルが両家の家族同士のいるテーブルに座っているのが見えました。仲良くしてもらってはいたが彼とは元々住む世界が違うことを今更ながら悟り、その日を境に会うのを辞めました。

しかしカイルは会いたくてレイラの家までやってきました。そしてレイラの思いを聞きました。

一方マティアス様は、クロディーヌと兄の三人で歓談していました。午後から離れで仕事をしたいからとその場を抜けました。

しかし、足はレイラがいる庭師ビルの家に向かっていました。毎年成長するレイラを見てきましたが特に最近は、日を追うごとに彼の中にレイラの存在が膨らんでいったのでした。

森の小鳥を愛するレイラは雛が巣から落ちているのを見つけ巣に戻してやりました。降りるときに足を滑らせ木の枝をつかんだものの宙に浮いた形になり助けを呼んでいました。

この森を抜け帰っているだろうカイルを何度も呼びました。そんな時、通りかかったマティアス様が「助けてやろうか」といってきます。落ちまいと我慢していたレイラは限界を超えてきました。

マティアス様が「私を呼べ」と言うので落ちながらも「公爵様~」と呼びました。そして彼の上に落ちてきました。彼はレイラにキズ一つつけずに自分が犠牲になり受け止めたのでした。

マティアス様の上に重なるような格好になったレイラは身体を起こそうとするもののマティアス様が力を入れて体を離さないようにします。抵抗するレイラでしたが耐えられずにマティアス様の右耳に咬みつきます。助けてやった対価がこれかと苛立つマティアス様でした。

レイラを抱きしめた時から押さえていた性欲のタガが外れむさぼるように彼女の唇を吸っていました。クロディーヌにした貴族らしい軽いキスとは違い、何度も唇や首筋にキスをしてきます。彼を離そうとシャツを引っ張ったりしますがボタンが取れてるくらいでやめてくれません。

レイラが泣き始めると公爵様はやっと身体を離してくれました。レイラはすぐそばに落ちていた長い木の枝をつかんで構えました。そんなレイラを見てマティアス様は(お前ごときを)と心の中で愛しいということに気が付きました。大好きになったレイラのことを結果傷つけてしまいそのまま去っていきました。

プロポーズ

一方距離をおくレイラを誰かにとられるのではないかという嫌な予感のするカイルは、父親のエトマンにレイラと結婚して一緒に大学で勉強したいと話しました。渋る父親に応援してくれるよう頼みました。

3日間兄の葬儀で留守にしていたビルおじさんの帰りが遅く、事故に遭ったのではないかと心配で迎えに行くレイラ。

するとおじさんが帰ってくるのが見え抱き着きました。それを離れた車の中から見ているマティアス様。ビルおじさんに向けられる彼女の微笑みを右手でつかむように握るマティアス様でした。

愛も無く打算に満ちた婚約式当日の朝、クロディーヌの使いがレイラに花を摘んで持ってきてと言ってきました。そして例のごとくレイラは言われた通りクロディーヌがドレスに着替えた部屋にやってきました。マティアス様から熱い抱擁とキスをされた手前、罪を罰せられる罪人のような心境で花を届けました。用事が済むといつもの屈辱的な儀式のように金貨をもらいました。

レイラはマティアス様に合わないよう素早く階段を降りたつもりでしたが、マティアス様とお付きの者に会いました。お付きの者に声をかけられました。頭を下げたレイラの前で一瞬立ち止まるマティアス様でしたがスッと何事も無かったようにクロディーヌのいる部屋に向かう階段を上っていきました。レイラは素早く階段を駆け下りました。

お屋敷では婚約式が執り行われ今頃慌ただしいのだろうなと、お気に入りの木の上でレイラが物思いにふけっていました。すると正装をしたカイルがやってきました。

レイラは婚約式に行くんだねと話しかけると、カイルは自分にとって大事な日なのだとレイラに向かい合います。「僕たち結婚しよう」そう言うとレイラに花束をささげました。

カイルは父親のエトマン氏から1年後も同じ気持ちでいるならと、結婚の承諾を得ました。しかし、爵位のある令嬢と結婚させたかったエトマン夫人は寝込んでしまいました。

レイラ本人は1年近く毎日のようにプロポーズしにやってくるカイルを断り続けています。ビルおじさんも初めは殴りつけてやるくらいの気持ちでしたが、エトマン博士との話からむしろカイルが毎日断られるのにめげずにやってくる健気さと本気度が伝わり応援するようになっていました。

夏の終わりに婚約式を終えたマティアス様は、皇室を守る近衛兵として帝国の首都ラッツへ勤務となります。ラッツのヘルハルト邸に祖母と母親が皇帝の末娘の結婚式出席のため半月ほど滞在するからとやってきました。

かつてはマティアス様の嫁にと画策されていたものの先にクロディーヌと婚約した為、別のお相手に嫁ぐことになりました。そんな中最近のアルビスで面白いうわさが広まっているとカイルとレイラが結婚すると言うことを母親が話し出しました。

それを聞いて「エトマン家が許可するような相手ではないと思います」とすかさずマティアス様が言います。夫人が寝込んだことや名門のお嬢様を世話した祖母の苦労が無駄になった話などを母親がすると。彼は状況が変わるかもしれないまだ結婚してないのだからと言いました。母親はエトマン博士の意志は固いから皆が決定事項として扱っていると告げます。

マティアス様は(バラの咲く時期に公爵邸に帰ったところで、レイラがいないなんて考えられない)正直に自分の心に聞いてみるのでした。そしてクロディーヌとの結婚を先に伸ばす為か?近衛兵の勤務期間を1年延長するよう申し出ていましたがその申請書を破り捨てました。

レイラとカイルの結婚を応援するビルおじさんは、レイラに大学入試の為列車の切符と滞在費用を渡して送り出しました。二人は列車に乗り込みラッツへ向かいました。

初めて行くラッツ行きの列車の中で昔を思い出していたレイラ。母が家族を捨てて出でいき、その後酒に溺れ甲斐性も無くそのまま息を引き取った父親との別れ。親戚をたらい回しにされ生きていく術を持たない子供だった頃、会ったことも無いビルレマーだけを頼りに一人列車に乗った、今日みたいな日が来るなんて期待すらしていませんでした。

そしてラッツに到着すると翌日受験のカイルに宿で勉強するように言い含めレイラは自然史博物館へ向かいました。人込みの中見慣れた金髪のレイラを見かけたマティアス様。彼は祖母が高齢の為という理由で除隊申請を提出し、あいさつ回りをして屋敷に帰るところでした。運転手に先に帰るように言いレイラの後をついていくのでした。

レイラが楽しそうに見て回る間、自分が声をかけるとせっかくの彼女の時間が凍り付くと思い声をかけずに見守っていました。

天井から鳥のオブジェがいくつも吊り下げられている展示場で、レイラは思わずアルビスの森を思い出し鳥たちに手を伸ばしました。次の瞬間、触ることのできる高さまで誰かに抱きかかえられました。振り向くと見慣れた顔がありました。マティアス様でした。彼はそおっとレイラを床に置いて「やあレイラ」と声を掛けました。

マティアス様が自分について来いとばかりにレイラを威圧感でカフェまで誘導しました。距離を置くもののレイラがついて行ったのはカイルと初めてラッツに来た日にランチを食べたカフェでした。

早々に挨拶をして立ち去ろうとしたレイラの前をふさぐように立ちはだかるマティアス様でした。レイラは(こんなのはダメじゃないですか)と言ったが、自分の領地に住むみなしごのレイラにお茶を一杯おごることはダメなことではないと無理やりお茶を差し向かいで飲むことになりました。

ラッツに来た目的を聞くと、レイラは大学に行くため受験に来たことを話ました。マティアス様は庭師の給金では到底大学に行かせることは出来ない、エトマン博士が結婚の許可を出したことは事実だということがわかりしました。レイラは自分のお茶を飲みほすと代金をテーブルの上に置いて帰ろうとしました。するとマティアス様が不快感をあらわにしました。

レイラは少なくともここはマティアス様の世界ではないと言うことをはっきりさせておきたかった。マティアス様にお茶をおごって欲しくないと言いうつむくと「顔を上げろ」と命令口調のマティアス様。レイラは所有地のアルビスに居候させてもらっているけど、マティアス様のメイドではないから「嫌です」と逆らうのでした。

立ち上がるマティアス様は「じゃあお前は何者なんだ」と怒りをおさえながら問いかけると何者でもないと答えるレイラでした。レイラが机の上に置いたコインとテーブルに飾られていたバラを引きちぎりレイラの膝の上に落としました。そして自分の持っていた金貨を数枚「これも持っていけ」と言いひざに落としました。

可愛そうなみなしごとしての存在でありたいレイラ。マティアス様はすごく好きになっていたレイラが結婚して自分の前から消えてしまうのなら、彼女の中に不本意ながら負の遺産(心の傷など)を残し忘れないようにして欲しかったのでした。

夕焼けを見ながらカイルとレイラはソフトクリームを食べながら未来の夫婦像の話をしました。レイラがカイルとHするなんて想像できないと言いました。カイルはお決まりの毎日プロポーズを今日もしました。するとレイラが「うん、しよう」とOKをだしました。カイルは翌日の試験を高得点で合格したのでした。レイラも大学からの合格がきました。育ての父ともいうべきビルレマーもしみじみと喜んでいました。

そしていよいよアルビスのお屋敷にマティアス様が帰ってきました。連れて行った一羽のカナリヤも一緒でした。祖母や母親は「犬も近寄らせなかったのに珍しいこともある」と、温室を拡張して沢山の種類の鳥を飼うといいのではないかとも話します。出迎えた大勢のアルビスの職員たち後方にわずかに見えるレイラを確認しながら「一羽だけで充分です。」というマティアス様でした。

カイルの家に招かれることになったレイラは、服装に気を付け手土産の桃のシロップ漬けをもってやってきました。食事をしながらエトマン博士はラッツ大学に入ったらアルビスの鳥たちの 行動をよく知っているレイラに、鳥類生物学権威者のローレンツ博士の授業を受けてみるといいという話をしました。

一方息子の階級を下げる結婚を許した夫に反感を抱いているリンダ夫人。「世の中は変化している、階級だって古い時代の価値観になる」とエトマン博士から諭されていました。納得のいかないまま表面上は腹黒さを隠しレイラを迎えてその場の雰囲気を壊さず話をしていました。

爵位が消えれば他の何かが階級を分けることになる。人の世で階級というのは永遠に消えないものだとリンダ夫人はそう信じていました。

素直でおとなしい息子がみなしごのレイラにたぶらかされたこと、そしてこの結婚により家門の格が下がり果てるという彼女の強い嫌悪感がありました。レイラの賢くて優しい性格、可愛そうな境遇まですべてが大嫌いになってしまったリンダ夫人はどんな手を使ってでもこの結婚は止めなければならないと強く思いました。

公爵邸では、庭師の預かっている可哀そうな女の子レイラが難関の大学に合格した話題から彼女をお茶に呼びました。マティアス様の祖母と母親そして婚約者のクロディーヌの中で気まずそうにレイラが座ったところでマティアス様が帰ってきました。

別れ

その後マティアス様はレイラの進学を諦めさせ、クロディーヌがカイルにレイラが娼婦の役割をしていると告げマティアス様とカイルが殴り合いの喧嘩(けんか)になりそうになります、それを止めるように(彼が好きだから)というレイラ。そしてカイルとの結婚もできなくなります。その後カイルは医者としての道を歩んでいきます。

おじさんが注意を聞かずに発電機を壊してしまい、マティアス様の屋敷の一部が破損しました。莫大な修理費用が掛かることになり、破損させた罪で刑務所に入ることになると言われレイラはマティアス様の”見逃す代わりに愛人になる”という条件をのんでいたのでした。

事情を知ったおじさんはレイラとマティアス・フォン・ヘルハルト公爵の所有地から夜逃げします。レイラが親戚の家をたらい回しにされ殴られ死にそうになった生まれ故郷のロビタに行きますが、彼女は妊娠していました。公爵のいるベルクと戦争がはじまります。そして庭師のおじさんは空襲で亡くなります。

レイラの家族

将校になっていたマティアス様はレイラを探しに隣の国までやってきます。その後金髪の彼女は黒髪の(フェリクス)息子を産みました。マティアス様が出兵中戦死した知らせが入ります。アルビスの人々はそれを受け入れていましたがレイラだけは生還を信じていました。クロディーヌはマティアス様が亡くなった為婚約を破棄して別の貴族と結婚しました。

そうこうしている内マティアス様がレイラの待つアルビスへ帰ってきました。その後、家族愛に目覚めたマティアス様は彼女を学校に通わせたり、レイラと子供達と家庭を築くことになりました。めでたしめでたし

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見どころ

ライン漫画を見るならば絵画のような作画の美しさが堪能(たんのう)できます。

リンダ夫人のレイラに対する嫌悪感と憎悪が嫁姑問題に絡んで、現代社会にも通じるところがありました。

早い段階から自覚はないもののマティアス様は、生涯ずっと一緒いたい存在のレイラをカイルなんかに渡せるもんじゃないと思っていただろうという場面が随所に出てきます。

何といっても彼の歪んだ愛から本物の愛へ成就させていくところは見どころです。

感想

妻を亡くした遠い親戚の庭師ビル・レマーが、レイラをどこかいい家に預けることを考え中と言いつつ長年大切に育てていくところや義理ではありますが親子の関係が好感度高かったです。そして空襲で亡くなるシーンは泣けます。

原作の日本語版が発売されたら読んでみたいですね。微妙な心理作戦で読者の好奇心を釣り上げる作品だと思います !(^^)!

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